初産の方にとって、出産は未知の経験。
出産の流れや痛み、陣痛の始まりは生理痛に似てるって本当なの?という疑問が尽きないと思います。
今回は2015年に長男を、2018年に次男を出産した私の経験をもとに、陣痛の始まりは生理痛に似てるの?出産の流れや痛みは?産後の過ごし方は?の疑問にお答えします。
陣痛の始まりは生理痛に似てる
初産だった長男の時の陣痛の始まりは、まさに生理痛の痛みそのものでした。
朝5時頃に生理2日目くらいの痛みで目が覚めた私は、お腹が張った時とは違う痛みだったので「これは来たぞ・・・(ゴクリ」と覚悟を決めて、「陣痛きたかも」というスマホアプリで陣痛の間隔を計りはじめました。
アプリAndroid・iPhone
測ってみると15〜10分間隔で痛みが襲ってきていたので、すぐに産院に電話しました。
この時点で痛みのレベルは少し生理痛がひどいくらいで、全然耐えられる痛みです。
産院に到着した後にNSTでお腹につけた機会で陣痛の間隔を測って入院が確定した時点で子宮口3cm。

今日中に生まれたらラッキーやな
初産だったこともあり、助産師さんからはこのように言われたのを今でも覚えています。
出勤前だった夫に仕事を休んでもらい、朝食にお弁当を買ってきてもらって陣痛の間に完食。
陣痛の始まりは生理痛の痛みくらいだったので、夫と雑談しながらペロリと平らげました。
その後、次の項目「出産の流れ」でお話しする浣腸や陰毛の除去などを行うのですが、私は浣腸をした後に一気に子宮口が開いて、子宮口7cm開いたところでアプリで陣痛の間隔を測れないくらいの痛みになりました。
2人目の場合は金曜ロードショーを見終わった23時くらいに陣痛がきました。
この時は生理前日くらいのお腹が重たいような生理痛だったので、「あぁ、こりゃ陣痛やな」と思い産院に連絡して、夜中でしたが入院となりました。
出産の流れ
陣痛の始まりは生理痛に似た痛みでしたが、出産の痛みは全くの別物で、いい歳した大人が人目も気にすることもできずに叫ぶ痛みだと想像すると、夫である男性の方も少しイメージが掴めると思います。
ここからは比較的安産で自然分娩を行った私が経験した、出産の流れをご紹介いたします。
入院
陣痛の始まりを感じたら、後期母親学級などで教わる方法で産院に連絡します。
私の場合は妊婦専用ダイアルが設けられている産院だったので、その番号に連絡して入院準備で用意してあったカバンを持って産院に向かいました。
長男の時は早朝に陣痛が来たので夫と共に産院に向かうことができましたが、次男の時はちょうど長男が熱を出していて深夜だったため1人でタクシーに乗って産院に向かいました。
子宮口の計測・陰毛の除去・浣腸
入院したら、まずNSTでお腹に装着した機械で陣痛の間隔を計測し、助産師さんによって子宮口の開き具合を指を入れて確認してもらいます。
妊婦さんによってはこの時点で子宮口全開というケースもありますが、私の場合は長男・次男共に子宮口3cm程度しか開いていなかったので、とりあえず入院して様子見となりました。
長男の時は朝に入院したので、そのまま陰毛の除去と浣腸を行いました。
産院によっては浣腸を行わないところもあるそうですが、私が入院した産院では市販のイチヂク浣腸の比じゃな量を浣腸されたので、人生最大級の便意と30分程度戦いました。
便を出すことで陣痛をスムーズにすることができるので、私は長男・次男共に浣腸後から陣痛が強くなりました。
陰毛の除去・浣腸の前に子宮口の計測をするのですが、この時に子宮口を助産師さんが指で押して刺激を加えました。
これが地味に痛い・・・。
ひたすら産院内を動いてお産を促す
初産・そして経産婦となる2人目の時も、とにかく産院内を散歩したり階段を上り下りしたりしてお産を進めるように指示されました。
特に2人目の次男は深夜1時に入院して、出産したのはその日の18時だったのでなかなか出てこず、汗だくになりながら産院の階段を何度も上り下りしました。
分娩台へ
子宮口が7cm程度開いてくると、もう身動きが取れないくらいの陣痛が襲ってきます。
陣痛そのものは1分程度しかないのですが、次の陣痛がやってくるまでの間隔が2分あるかないかという短い間隔なので、陣痛が来ていない間にトイレを済ませ、指示があれば分娩室へ自力で歩いて向かいました。
陣痛の痛みで尿が出なかった場合は、尿道カテーテルで採尿されます。
カテーテルを入れる時、助産師さんの腕次第で痛いか痛くないかが左右されるのですが、私の場合長男の時はとにかく痛かったので、次男の時は意地でも尿を出しました。
分娩台に上がったら、万が一産後に大量出血をした時にすぐに輸血が行えるように、点滴がつけられます。
会陰切開
子宮口が全開になったところで、陣痛が来ていきみを逃しているタイミングで会陰をハサミで切ります。
経産婦の人はすでに初産の時に会陰が伸びていることも多いので、私の場合は次男の時は会陰を切開しませんでした。
会陰切開は麻酔をせずに行いましたが、陣痛の方が痛みが強いので切開された痛みを全く感じず、ハサミで「パチン」と切った音だけ聞こえました。
出産
赤ちゃんが骨盤を通る時、長男の時は初産だったのでメリメリメリと骨盤が開く痛みがありましたが、その次には「もういきまなくていいよ!」と助産師さんに指示され、すぐに産声が聞こえていました。
ちなみに2人目となる次男の時は、骨盤を通る時の痛みはありませんでした。
産院によるのですが、出産したらまずは赤ちゃんの手と足の指を目の前で数えてくれて、赤ちゃんを見せてくれます。
すぐに赤ちゃんはタオルに包まれて、体重などを測って身体を綺麗にしてもらいに行き、それが済むとカンガルーケアになります。
出産の痛みはどれくらい?
本陣痛に入ると、いよいよ陣痛が本格化して耐えられない痛みに変わります。
陣痛の間隔が1~2分になると、いよいよ赤ちゃんが産まれるまで後少し。
出産の痛みを私の経験談で例えるなら、ゴム手袋を洗う時にひっくり返すように、膣から身体全体をめくり返されるような痛み。
そして胃などの臓器が膣から出ようとしているような、物凄い圧を感じました。
痛いのですが、「助産師さんの言うことを聞かな、赤ちゃんに何かあったら怖い!」と私は思っていたので、不思議と頭だけは冷静でいられました。
カンガルーケアができないことも・・・
初産だった長男は安産で陣痛開始から5時間程度で産まれたので無事カンガルーケアができました。
しかし2人目の次男の時は、陣痛開始から19時間かかって産まれ、しかもいきなり本陣痛に入ってしまったこともあり、産まれた時は呼吸不安定という状態でした。
すぐに酸素濃度を高めた保育器で過ごす必要があったので、カンガルーケアをせず短い時間抱っこしてその日は新生児室で次男は過ごしています。
このように赤ちゃんの状態によっては、希望していてもカンガルーケアを行えない場合があります。
会陰の縫合
赤ちゃんが身体を綺麗に洗ってもらい、身長や体重を計ってもらっている間に、お母さんは切開した、あるいは裂けた会陰を縫合します。
ラッキーな人は会陰は無傷という方も居ますが、私の場合、会陰切開をしなかった2人目の時は会陰が少し裂けて縫合することになりました。
この時はもうお腹に赤ちゃんが居ないので、麻酔をして縫合を行います。
胎盤の摘出
医師が手を膣に思いっきり入れて、下腹をグイグイ押しながら胎盤を取り出します。
これがまた陣痛とは違う痛みで、いきみ逃しの呼吸法じゃないと乗り越えられない痛みでした。
特に長男の時は痛くて、「うぅうぅぅ」と唸るくらいの痛みでした。
分娩台の上で1時間休憩
出産後はカンガルーケアを受けながら、分娩台の上で寝た状態で1時間休憩します。
休憩中も15分おきに悪露を出すので、痛みと戦わないといけません。
自力で歩いて部屋に戻る
1時間休憩したら、分娩室近くのトイレで再び尿を出します。
ここで初産の時は尿が出なかったので、激痛尿道カテーテルで無理やり尿を出すはめになったので、次男の時は少量でも無理やり尿を出しました。
尿を出したら、歩いて病室まで戻ります。
初産は7日間、経産婦は5日間入院
私が出産した産院では、初産の方は7日間・経産婦の方は5日間の入院期間でした。
出産した当日は夜中でも悪露の確認や産褥パッドの交換などで、頻繁に助産師さんが病室にやってきてくれます。
産院によっては出産したその日から母子同室となる場合がありますが、私の場合は好きなタイミングで母子同室を選択できる産院だったので、産後直後は1人でゆっくりと過ごし、1日だけ一晩母子同室で過ごしました。
入院期間中はただゆっくりと過ごすだけでなく、母親教室や調乳指導・授乳・沐浴など様々なイベントごとが目白押しで、まさに「母親合宿」状態でした。
産院によっては授乳を始める前にマッサージを行ってくれる場合があり、私はアロママッサージを受けた後に母乳がたくさん出るようになりました。
出産の時につけた点滴は、出産翌日の朝に外されました。
縫合した会陰の抜糸
退院する前日に、縫合した会陰の抜糸を行います。
縫合する時に使用した糸が溶ける糸だった場合は、抜糸をせずに溶けるまで1ヶ月ほど放置しておくこともできます。
私は縫合した会陰のつっぱる感覚が苦手だったので、抜糸してもらいました。
抜糸の時は麻酔をしないので、チクチクとした痛みを感じます。
この時に化膿しているなどトラブルがあった場合は、抜糸をせずに様子をみることがあります。
退院
出産から7日目、あるいは5日目に退院します。
退院の日はお母さんの体重の測定や採血などを行い、退院の準備や授乳・オムツ替え・沐浴などを行いながら過ごします。
産院によっては退院時刻が決まっている場合がありますが、私の場合は10時から15時の間ならいつでも退院することができたので、昼食を食べてから退院しました。
産後の後陣痛はいつまで続くの?
産後の後陣痛とは、産後に子宮が元の大きさに戻ろうと収縮する時の痛みで、陣痛や生理痛とは違う独特な痛みがします。
後陣痛の痛みは初産よりも2人目、2人目よりも3人目のように、出産を重ねるごとに痛みが増します。
私は初産だった長男の時も後陣痛がありましたが、2人目の次男の時の方が後陣痛が痛くて眠れないこともありました。
特に授乳をすると子宮の収縮を促すので、後陣痛の痛みを強く感じます。
後陣痛の痛みがいつまで続くのかというと、私の場合は産後1週間続きました。
産後の過ごし方
ムーニーなど赤ちゃん用品の製造や販売も行っているユニチャームのホームページによると、「体の回復が最優先」と記載されています。
出産によってお母さんの身体は瀕死の状態になっていて、さらにメンタルも出産直後から急激なホルモンの変化で不安定な状態になっています。
そのため出産後は赤ちゃんのお世話以外はなるべくせず、できれば家事は実母や義母・夫など頼れる家族にお願いするなどして過ごします。
入浴はお母さんの1ヶ月健診まで湯船にはつかれないので、シャワーで済ませます。
私は産後うつにはなりませんでしたが、次男を妊娠中に「妊娠うつ」で死にかけた経験があったので、妊娠中に産後に楽できるように準備をしていました。
例えば、赤ちゃんの一時預かり先を調べて登録しておくことや、食品の宅配サービスに登録しておくなどです。
この記事を読んでいる方は出産を間近に控えたお母さんが多いと思いますので、これらの対策に加えて家事代行サービスにも登録しておけば、より家事のストレスを減らして産褥期をゆっくりと過ごすことができます。

出産の痛みは怖いと感じる方が多いと思いますが、意外と冷静に助産師さんの指示が聞けることもあります。
今回は私の経験談でしたが、これから出産を控えるお母さんの不安が少しでも軽減されることを願っています。
元気なお子さんを産んでくださいね!お母さんが育児を楽しめますように。