セルフピアッシングで軟骨ピアスを開けることを検討している方は、ニードルかピアッサーかどっちを使えばいいのか悩んでいる方が多いと思います。
今回は、これまで安全ピンで軟骨ピアスを開けていた私が、初めてピアッシング用ニードルを使ってセルフピアッシングをした理由と開け方やコツを“画像付きで”ご紹介いたします。
その他に、この記事では以下のことがわかります。
- 軟骨ピアスを開ける時はニードルとピアッサーどっちがいいのか
- なぜセルフピアッシング用のニードルが売っていないのか
- ピアッシング用ニードルを正式に販売・製造している国内の会社

少し長いので「目次」から読みたいところまでジャンプしてくださいね
軟骨ピアスはニードルかピアッサーどっち?
先に結論を言うと、軟骨ピアスをセルフで開けるのであればニードルをおすすめします。
ピアッサーはホッチキスの原理で勢いで穴を開ける器具なので、衝撃で軟骨の組織を無理やり破壊してしまうというデメリットがあるからです。
耳介は、軟骨の上に薄い皮下組織をおいて皮膚におおわれています。とくに耳介前面は皮下組織が少ないために、感染や機械的刺激により炎症が軟骨膜に容易に及びます。ひとたび軟骨膜に炎症が及ぶと耳介全体に波及し、耳介の腫脹(はれ)・血腫・変形を来します。
【引用】yomiDr.
軟骨は感染に弱いので炎症が起こりやすく、炎症が起これば変形してなかなか治りにくいということになります。
以下の記事で紹介していますが、軟骨ピアスは耳たぶのピアッシングと比べて安定するまで2倍程度の時間がかかります。
軟骨ピアス専用のピアッサーそのものは安全な設計がされていることが多いですが、その後にケア不足で炎症が起こるリスクが高い。
そのため、この記事では軟骨ピアスをセルフで開ける場合はニードルを使うことをおすすめします。
軟骨ピアスのピアッシング用ニードルが売っている場所は?
軟骨ピアスを開けるピアッシング用のニードルは「管理医療機器」にあたるので、国から認証・許可を受けなければ販売することができません。
軟骨ピアスをセルフで開けたいのにニードルが売っていないのは、この認証・許可を受けてニードルを販売している会社がとても少ないからです。
そこで「ルールを守っていつでも手軽にピアッシング用ニードルが買えるようにしよう」と立ち上がった会社が、株式会社ハルジオンです。
株式会社ハルジオンは2020年8月に医療機器製造販売業許可・医療機器製造業登録を行い、2021年4月に管理医療機器販売業届出の許可を受けている会社です。
私が今回購入したピアッシング用のニードルは、この株式会社ハルジオンのもの。
2021年5月からAmazonや楽天市場で販売をスタートした会社なのでまだ知名度は低いですが、国内で製造・販売を行い、ニードルも鋭いので簡単にピアッシングすることができるのでおすすめです。
軟骨ピアスをニードルで開けた!開け方とコツは?
今回軟骨ピアスを開ける位置は、上の画像の赤い矢印の部位です。
「ロック」と呼ばれる位置で、すでに軟骨ピアスを開けている左耳では開けていない位置なので、この位置を開けます。
ちなみに左耳は上の画像のような感じです。
軟骨ピアスはインダストリアルとアウターコンクが開いていて、耳たぶは2カ所のみです。
いよいよ軟骨ピアスをニードルで開けていくわけですが、軟骨ピアスをセルフで開ける場合は下準備がとても大切です。
ここからは、軟骨ピアスをニードルでセルフピアッシングするまでの下準備のやり方と、実際に私が軟骨ピアスを開けた時の開け方と痛くないコツを画像付きで解説していきます。
軟骨ピアスを開ける前の準備
- 手を洗って清潔にする
- 開ける部位を消毒する
- 位置を決めてアイラインで書く
ピアッサーを使わないので、一瞬で軟骨ピアスを開けることはできません。
失敗すれば痛い思いをしながら軟骨ピアスを開けることになるので、下準備をしっかりと行うようにしましょう。
とにかく軟骨ピアスを開けるときは手と耳を清潔に保つこと、これが大切です。
心配であれば、手を洗った後に消毒用アルコールを使ってもいいくらい。
開ける部位はジェルタイプの消毒液で消毒するとやりやすいです。
軟骨ピアスをニードルで開ける開け方
今回軟骨ピアスをニードルでセルフピアッシングをする際に用意したものは、上の画像にある通りです。
- ニードル(14G)
- ファーストピアス(16G)
- ジェルタイプの消毒液と綿棒
- オロナイン軟膏
- 画像にはないけど消しゴムやレシーバーがあると便利!
軟骨ピアスをニードルでセルフピアッシングするときのコツは、ニードルにオロナインをたっぷりとつけること。
しっかりニードルにつけることで、軟膏が潤滑油代わりになってピアッシングの際にすべりが良くなるので、途中で止まったりして痛みを感じることが減ります。
そのまま下準備でマーキングした部位にニードルを刺します。

注射の時みたいなチクッとした痛みがあります
ニードルの後ろの部分を、少しずつ力を加えながら押していきます。
ロックは他の軟骨ピアスの位置と比べて比較的硬い位置なので、少しずつ力を加えていくときに「メリ…メリ…」という音がしました。
貫通しにくいことがありますが、無理に力を加えると一気に貫通して他の部位を傷つけてしまう可能性があるので、時間をかけすぎない範囲でゆっくり力を加えていくようにしましょう。
貫通させるときは一気に貫通させずに、ファーストピアスをつけるために画像のように半分まで貫通させます。
ニードルを刺すときに、小さく切った消しゴムやニードルレシーバーを針先にあてがうようにしてピアスホールを固定すると、スムーズに貫通しやすくなる他に、指を傷つけないというメリットがあります。

素直に言う。痛い…、ロックは痛いぞ!
キャッチを外したファーストピアスをニードルの後ろにある空洞部分にはめて、ニードルと一緒にピアスを貫通させます。
この時ニードルを持つというより、ピアスをおさえながらニードルと一緒に貫通させると途中でピアスが落ちません。
軟骨ピアスを装着してピアッシング完了!
ピアスホールの周りが出血や軟膏などで汚れるので、綿棒に消毒液をしみこませてやさしく拭き取りましょう。

はぁ…、はぁ…(脂汗ぶっしゃぁっ)
軟骨ピアスを開けた後のセルフケア
- 可能な限り触らない・外さない
- 入浴時に刺激が少ない石鹸でやさしく洗う
- 痛みがあれば冷やすor痛み止めを飲む
- 痛みや痒みが強ければ皮膚科・形成外科へ
一般的には上記の4つの方法で軟骨ピアスのアフターケアを行います。
今回軟骨ピアスを開けた時、開けた翌日の朝から脈打つ痛みと腫れ・軽い出血に悩まされました。
耳たぶと違って、骨に穴を開ける軟骨ピアスではこのようなトラブルは必ずと言っていいほど起こります。
ピアッシング後のセルフケアは諸説ありますが、私は痛みや腫れ・化膿している場合は、以下のやり方でセルフケアをします。
- 入浴時に洗顔フォームをよく泡立てて、泡で洗うイメージでやさしく洗う
- 入浴後に綿棒でやさしく汚れや水気を取り除く
- 綿棒にジェルタイプの消毒液をつけて消毒する
- 消毒液が乾いたらオロナインを塗る
- 化膿している場合はテラマイシンを塗る
- 痛みや腫れ・化膿している間だけ上記のケアを行う
腫れや痛み・化膿が落ち着いてきたら、低刺激の洗顔フォームなど刺激が少ない石鹸で洗うのみのケアに切り替えます。
ロックを開ける2週間前にヘリックスを開けて、すでに開いていた違う位置のヘリックスと繋げてインダストリアルにしたのですが、この時は2週間痛みと腫れが続きました。
今回のロックを開けた後のその後の経過は、以下の項目で逐一報告していきますのでご覧ください。
軟骨ピアスをニードル開けてから翌日〜排除までの経過
先に結果をお話しすると、軟骨ピアス(ロック)を開けて12日目で排除されかけていたのでピアスを外しました。
ここからは、軟骨ピアスが排除されるまでの経過を画像とともにご紹介していきます。

軟骨ピアス(ロック)をニードルでセルフピアッシングしてから排除されるまでの経過をまとめました
軟骨ピアスを開けた翌日
軟骨ピアス(ロック)を開けた翌日の画像です。
脈打つたびに痛くて、鏡を見ると赤くなって腫れていました。
軟骨の山折部分がなくなっていて、周辺もぼってりとしています。痛い。
軟骨ピアスを開けた当日は入浴時に洗顔フォームで洗っただけでしたが、今日は入浴後に消毒とオロナインを塗ってケアしました。

ロックは排除されやすい部位らしいのでドキドキ…
軟骨ピアスを開けて3日経過
軟骨ピアスをニードルで開けて3日が経過しました。
脈打つような痛みと腫れが落ち着きましたが、当たると痛いです。
ピアスを開けた時のピアスがすぐに外れてしまったので、スパイラルバーベルに付け替えたのですが、これが当たって痛い…。
入浴後に頭を拭くときや、子供を抱っこするときに当たったりするので、RINさんのバナナバーベルに付け替えました。
少し化膿していたので、消毒後に自宅にあった抗生物質入り軟膏テラマイシンを薄く塗りました。

バナナバーベルにしたら当たる率が減って快適!
軟骨ピアスを開けて7日間経過
ニードルで軟骨ピアスを開けて7日間が経過しました。
テラマイシンを塗った翌日に腫れと痛みがだいぶ落ち着いて、5日目には赤みも引きました。
6日目には少し当たったくらいなら平気。
開けた方を下にして寝ても問題なくなりました。
浸出液はまだ出ていますが、出血は止まっています。

痛みや腫れ・化膿したら早めに対処することが大事!
軟骨ピアスを開けて11日間経過
軟骨ピアス(ロック)を、ニードルでセルフピアッシングをして11日間が経過しました。
本当は開けて1ヶ月後に経過報告をする予定だったのですが、1ヶ月持ちそうにありません…。
心配していた排除が進んでいます。
11日目にはピアスが透けて見えるまで排除が進んでしまいました…。
このままピアスを付け続けると、何かの拍子に取れてしまい傷跡が残るそうなので、そろそろ外さないといけません。
でも、ロック気に入ってたんだよなぁ…
辛いなぁ…
軟骨ピアスを開けて12日経過
軟骨ピアス(ロック)を開けて12日目。思いに区切りをつけてピアスを外しました。
悲しい…、すごく気に入っていた部位だっただけにすごく悲しいです。
排除されてから思ったのですが、開けた位置が浅かったのも排除要因のひとつではないかと思います。
ニードルの先端を少し曲げてピアッシングしていれば、もう少し深く開けられたのではないかと思う…。
今回排除になったロックについて、「転んでもただは起きない」精神で排除について記事をまとめました。