今回私が不用品回収業者を利用しようと思ったのは、長男の小学校入学に伴ってカオスな子供部屋に学習机を置きたかったからです。
1部屋片付けていると、「そういえばあそこも気になるな」と気付けば家中の片付けになり、たくさん不用品が出たので、思い切って不用品回収業者を利用しました。
私は遺品整理士ライターとしてこれまで様々な不用品回収に関する記事を書いてきましたが、その中で特にこれから不用品回収業者の利用を検討している方に知っておいてもらいたいことが5つあります。
- 不用品回収業者を利用する5つのメリット
- ここをチェック!不用品回収業者の5つの選び方
- 気をつけて!不用品回収業者を利用する時の注意点
- 利用してみた!不用品回収業者を利用するまでの流れ
- 不用品回収を利用したその後は?
ここからは、遺品整理士ライターとして不用品回収に関する記事を多く書いてきた私が、プロ目線でこれら5つのことを詳しく解説していきます。

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不用品回収を利用する5つのメリット
不用品回収を利用するデメリットを先にお伝えすると、以下の1点のみです。
「お金がかかる」というデメリットがありますが、デメリットより多くのメリットがあります。
ここからはこれら5つのメリットについて、実際に不用品回収を利用した私が解説していきます!
全てスタッフの方にお任せできる
不用品回収業者を利用する最大のメリットは、なんといっても「不用品を処分するプロ」に全てお任せできることです。
通常であれば、燃えるごみや燃えないごみ・資源ごみのように分別して集積所まで運んでごみを出す必要があります。
しかし不用品回収業者の場合は、「これを持っていってください」とお願いすることで、スタッフの方が運び出しからトラックへの積み込み、そして運搬・処分まで一貫して行なってくれるというメリットがあります。
たくさんの不用品を一度に処分できる
ふと思い立ち、家の掃除や模様替えをしたときに大量の不用品が出て困った!という方は私だけではないはず…。
自治体の粗大ごみ・大型ごみ回収の場合だと、「1日○点まで」「月に○回の利用まで」「一辺の大きさは○○mまで」というように制限が設けられているので、時間や労力をかけて出す必要があります。
しかし不用品回収業者の場合は、1回で全ての不用品を回収してもらうことができるので、制限を気にせずに不用品を回収してもらえるというメリットがあります。
すぐに不用品を回収してくれる
自治体の可燃ごみや、粗大ごみ・大型ごみ回収は回収日や時間を気にする必要があります。
しかし不用品回収業者であれば、空いている日時に対応してもらえるので、早くて即日対応してもらうことが可能です。
早朝や夜間に対応してくれる不用品回収業者もあるので、出勤前や帰宅後に回収に来てもらうことができるというメリットがあります。
自治体では処分できない不用品を処分できる
自治体では大きさや重さの制限を超えた不用品や、「家電リサイクル法」で定められたテレビや冷蔵庫などを処分することができません。
しかし不用品回収業者であれば、これらもまとめて処分することができることが不用品回収業者を利用するメリットです。
通常であれば、リサイクルが必要な家電の処分には以下の方法で正しく処分する必要があります。
- 新しく家電を買うお店に引き取ってもらう
- 古い家電を購入したお店に引き取ってもらう
- 全国にある「指定取引所」に持ち込む
- フリマアプリなどを利用して売る
新しく冷蔵庫などリサイクルが必要な家電を購入した場合は、購入した店舗で「リサイクル料金」と「収集運搬料金」を支払えば回収してもらえます。
しかし古い家電のみを処分したい場合は、古いテレビなどを購入した店舗に連絡して、リサイクル料金などを支払って回収してもらう。
または、全国の指定取引所まで自分で運び込むという方法がありますが、重たい家電を指定取引所まで運ぶのは難しいので、このようなケースでは不用品回収業者を利用すると、手間も時間もかけずに不用品を処分することができます。
買取してもらえる場合がある
最後に、製造から5年以内の家電や、骨董品、ブランド品、貴金属などは、不用品回収業者の買取サービスを利用して売ることができるというメリットがあります。
特に家電は需要が高まる3〜4月に売ることで、通常よりも高く買い取ってもらえます。
しかし製造から5年を経過した家電は、家電が正常に機能することを定めた3〜5年間の対応期間を超えているので買取不可となるケースが多い。
しかし買取した不用品を海外に輸出して再び製品化している場合は売れることがあるので、事前に買取してもらえるのか確認しておきましょう。
ここをチェック!不用品回収業者の5つの選び方
不用品回収業者を利用する際、ポストに入っていたチラシや、ネットで検索して一番上に表示された不用品回収業者を選ぶ方が多いと思います。
しかしこれまで様々な不用品回収業者の方とお仕事をしてきた私からすると、それだけでは安心して不用品を処分することはできないでしょう。
そこでここからは、不用品回収業者の正しい選び方を5つ詳しく解説していきます。
一般廃棄物収集運搬許可を得ている
「一般廃棄物」とは事業活動に伴って排出される、燃えがらや汚泥・廃油などの産業廃棄物以外のごみのことです。
一般廃棄物には「家庭系一般廃棄物」と「事業系一般廃棄物」に分けられますが、これらの一般廃棄物を収集・運搬することを生業とすることを市区町村から許可された会社が得ることができるのが「一般廃棄物収集運搬許可」です。
この一般廃棄物収集運搬許可は、法律上の理由で市区町村が募集していないことが多いので、許可を得るのがとても大変なことで有名です。
つまり、不用品回収業者で一般廃棄物収集運搬許可を得ているということだけで、信頼性の高い不用品回収業者ということになります。
古物商許可を得ている
「古物商」と略されることが多い「古物商許可」とは、古物13種類で中古品の売買やレンタルなどを行う場合に必要となる行政許可のことです。
遺品整理士・生前整理アドバイザーなどの資格がある
不用品回収業者を利用する際、遺品整理や生前整理で不用品を処分したいというケースが近年急増しています。
不用品回収業者の中には、遺品整理士や生前整理アドバイザーなどの民間資格を取得している業者も多く、これらの資格を持つ不用品回収業者を選ぶことで適切なサービスを受けることができます。
私も遺品整理士資格を持っているのですが、不用品回収業などで遺品整理や生前整理を行う際にこれらの資格は必須ではありません。
しかし資格を取得しているということは、「ご遺品とはどういうものなのか」「遺品整理や生前整理の心構え」など、正しい遺品整理・生前整理のやり方を学んでいるということです。
そのため気分を害することなく、最善の方法でおもいでの品とお別れすることができます。
積み放題プランなどのパック料金がある
大量に不用品がある場合は、1点ごとに見積もりを取ってもらうよりも「トラック積み放題プラン」などのパック料金を利用した方がお得です。
不用品回収業者のパック料金プランは、トラックの最大積載量(乗車定員など含む)を超えない範囲で不用品を積み放題できるプランのことです。
不用品回収業者によりますが、パック料金にはスタッフ1名分の人件費が含まれている場合や、人件費は別という場合があるので注意しましょう。
追加料金がかからないことを明記している
このような検索結果があるのは、追加料金が別途発生してしまったケースであることが多いです。
最初に見積もりを出した時点で、「追加で不用品が加わらない限り追加料金はかかりません」と明記している不用品回収業者を利用しましょう。
また、作業代として別途「出張費」や「運搬費」「1階以上料金」「リサイクル料金」などの費用がかかる場合があるので、別途必要な費用についても確認しておきましょう。
気をつけて!不用品回収業者を選ぶときの注意点3つ
ここまで不用品回収業者の選び方についてお話ししてきましたが、実際に選ぶときにぼったくられた、追加料金が発生したなどのトラブルに遭わないための注意点が3つあります。
ここからは、不用品回収業者を選ぶ際の3つの注意点を解説していきます。
検索結果で一番上=優良とは限らない
先に結論を言うと、検索結果で1番に表示されるためにはお金を支払えば誰でもなれます。
これは不用品回収業者に限らず、様々な業種でも同じことが言えるのですが、検索結果で1番上に表示されているリンクの左側には【広告】と記載されています。
この【広告】は、検索エンジンに広告費を支払って広告を掲載しているということです。
多く広告費を支払えば、その分長い期間優先して表示してもらえるので、多くの人がそのサイトを訪れることができる→商品やサービスが売れる→儲かるという仕組みです。
livedoorNEWSの記事では水道工事業者の件ですが、広告と気づかずに信用して依頼したところ、多額の請求をされたトラブルが頻発していると報じています。
【広告】と左側に表示されずに上位表示されているサイトは、良質なサイトと言えます。
私はwebライターとして記事を書かせていただくお仕事をしていますが、検索上位に表示されるためには涙ぐましい努力や工夫が必要なので、「頑張られたんだな」と察します。
また検索エンジンはアクセスしている地域に適した検索結果を表示するようになっているので、【広告】と表示されていない不用品回収業者のサイトで、なるべく上に表示されている業者を選ぶことで、自然とあなたのお住まいのエリアに対応した優良な不用品回収業者が表示されやすくなっています。
無料の不用品回収業者を利用しない
街中をトラックで走る、無料の不用品回収業者を見かけたことがある方が多いのではないでしょうか。
この無料の不用品回収業者は、先ほどお話しした一般廃棄物収集運搬許可を得ずに営業していることが多いので、トラブルが後を立ちません。
例えば回収した不用品を不法投棄する、理由をつけて多額の処分費用を請求するなどです。
不用品回収業者を利用する際は、必ず後述する見積もりを取ってから依頼するようにすることで、あらかじめいくら処分費用がいくらかかるのか把握することができます。
また「追加費用は発生することがあるんですか?」「発生する場合はどういう場合ですか?」と確認しておくことで、ぼったくられるリスクを最小限にすることができます。
複数の不用品回収業者に見積もり依頼をする
私がこれまで作成した記事の中で口すっぱく言ってきたのが、「複数の不用品回収業者に見積もりをとって料金やサービス内容を比較してください」ということです。
これは不用品回収業者に限らず、引っ越し業者や葬儀社でもそうなのですが、1社だけ見積もり依頼をすると、その会社での料金やサービスしかわからないので、損をしてしまうリスクが高くなります。
また不用品回収業者では「業界最安値」をウリにしている業者が多いので、複数の会社で見積もりを取って料金について相談することで値引きしてもらえる可能性があります。
私は今回不用品回収業者を利用するにあたって、住んでいるエリア対応の不用品回収業者3社に見積もり依頼をしました。
見積もりをするときは、以下の点に気をつけるようにしましょう。
- 最低3社は見積もりを取る
- 不用品の寸法を計って個数とあわせて伝える
- 連絡方法はメールか電話か訪問か希望を伝える
- 見積もり時点で念の為、詳細な住所は記載しない
私は電話対応が苦手なので、処分したい不用品の詳細を記載して「メールで連絡をください」とお願いしました。
不用品回収業者を利用するまでの流れ
ここまでは不用品回収業者を利用するメリットや選び方をご紹介してきましたが、実際に利用する際はどのような流れになるのでしょうか?
ここからは、私が実際に初めて不用品回収業者を利用した時の流れをご紹介いたします。
処分したい不用品を決める
なんでいきなりお譲り先を探すことになったかというと、この部屋に勉強机を置きたいんですよ… pic.twitter.com/epF2u2XS8Y
— エトウ🐼遺品整理士ライター (@matome_etou) August 10, 2021
私は先に部屋の片付けをしてから不用品回収業者へ連絡しました。
先に片付けをすることで、不用品回収業者に連絡する時点でどのくらいの不用品があるのか把握できるので、見積もりの際に詳細な金額を教えてもらえます。
また先に片付けを行うと、一般ごみ・可燃ごみとして処分できるごみを無料で処分することが可能です。
今回は子供部屋に学習机を置くために、子供部屋にある不要なおもちゃやベビー用品を中心に処分をしました。
- 綺麗なおもちゃ…メルカリで売る
- ベビー用品…ジモティーで譲る
- 壊れたおもちゃ…一般ごみ
ジモティーとは地元で不用品の売買や譲渡などができる無料広告の掲示板サイトのことです。
私は自分が住んでいる大阪府枚方市周辺で家まで取りに来てくれる方限定で、ベビーカーと知育玩具などのベビー用品を処分しました。
上記3つの方法では処分できないカラーボックスや洗濯カゴ・衣装ケースなどは、不用品回収業者に処分してもらうことにしました。
候補となる不用品回収業者を選ぶ
初めて不用品回収業者を利用した不用品の処分だったので、3社の不用品回収業者をピックアップしました。
不用品回収業社を選ぶときは、先ほどお話しした「【広告】とついている業者を選ばない」「追加料金がかからないことを明記している」などを参考に選んでくださいね。
見積もり依頼をする
依頼する不用品回収業者の候補を選んだら、見積もり依頼をします。
ホームページの問い合わせフォームでの見積もりや、LINE見積もり、電話見積もりなど様々な見積もり方法があるので都合の良い方法で見積もり依頼をしましょう。
見積もりの際、以下のように不用品の寸法と個数を正確に伝えることで、正確な見積もりをしてくれます。
- こたつ机(座卓用)…奥行き75×幅75cm正方形 1つ
- カラーボックス…高88×幅32×奥行き38cm 3段 3つ
- 衣装ケース…高20×幅40×奥行き38cm 小型 2つ
- 洗濯かご…高32×幅40×奥27cm 1つ
- 充電式小型DVDプレイヤー
- 突っ張り棒…縮めた状態で長さ70cm 1つ
- 鉄の棒…長さ70cm 1つ
これだけ詳細に不用品の個数や大きさを伝えれば、訪問見積もりをしなくてもオンライン上で見積もりを出してくれます。
不用品回収業者を決めて依頼する

3社に見積もり依頼をして、最もスピーディーで丁寧な対応とお安い見積もりだったのが「関西プロスタッフ」さんでした。
問い合わせフォームから見積もり依頼をして、メール窓口が混雑しているとのことだったので、SMS(ショートメッセージ)で連絡をくれました。
日程決めの際、希望がなければ近い日にちで何日が都合が良くて、何時から何時までに訪問してほしいのかをこちらから伝えるようにするとスムーズです。
回収当日までになるべく不用品を1カ所に集める
不用品が多すぎる、大きすぎるなど物理的に1カ所に集められない場合以外は、出入り口近くの部屋に不用品を1カ所に集めておくと作業がスムーズです。
私は玄関から入ってすぐの部屋に不用品を全て集めておきました。
回収当日は動線を確保する
いよいよ不用品回収当日を迎えたら、不用品回収業者の方が出入りするスペースは何も物を置かないようにしましょう。
物が置いてあると作業の邪魔になってしまうので、移動させるようにすると作業がスムーズです。
ドアストッパーを用意しておくと、玄関ドアを開けっ放しにできるので、よりスムーズに運び出しをしてくれます。
訪問・料金時確認・作業・支払い
指定した日時に、男性の不用品回収業者の方が来ました。
来てすぐに回収する不用品の確認をして、その後に料金の確認をしました。
- 車両費…10,000円
- 作業代…4,000円
- 運搬代…2,000円
- 消費税…1,600円
- 合計…17,600円
今回はリサイクルや特別な解体・分別が必要な不用品がなかったので、上記の費用になりました。
費用に問題なければ、いよいよ不用品を運び出します。
1人のスタッフの方が家から不用品を玄関先まで運び出し、もう1人のスタッフの方がトラックまで運び出します。
テキパキと作業してくださり、5分程度で運び出しからトラックへの積み込みが完了しました。
積み込みが終わると支払いを行い、請求書や収集運搬の委任状にサインして作業終了です。
必要に応じて領収書を受け取ることができるので、必要な方は忘れずに受け取るようにしましょう。
不用品回収を利用したその後は?

後日、この項目で不用品回収後に部屋がどのようになったのか紹介していきます。
まとめ
不用品回収業者を利用すると、「お金がかかる」というデメリットがありますが、以下の5つのメリットがあります。
- 全てスタッフの方にお任せできる
- たくさんの不用品を一度に処分できる
- すぐに不用品を回収してくれる
- 自治体では処分できない不用品を処分できる
- 買取してくれる
不用品回収業者を選ぶときは、自分が利用したいサービスにそった資格や許可があることや、料金面で安心できることを重視して選びます。
- 一般廃棄物収集運搬業許可を得ている
- 古物商許可を得ている
- 遺品整理士資格や生前整理アドバイザーなどの資格がある
- 積み放題プランなどパック料金がある
- 追加料金がかからないことを明記している
不用品回収業者を選ぶときに注意したいのが、「検索結果で1番上に表示される業者だけを選ばない」「無料の不用品回収業者を利用しない」「複数の不用品回収業者に見積もりを取る」の3点です。
不用品回収を利用する当日までに、不用品を運び出す動線を確保して、出入り口の近くの部屋に不用品を集めておくとスムーズに運び出すことができます。