聴覚過敏は発達障害を抱える人たち特有の症状という認識がありますが、様々な原因で大人になってから聴覚過敏を発症するケースがあります。
この記事にたどり着いた方は、ご自身が大人になってから聴覚過敏に苦しんでいる方や、家族がそうであるという方ではないでしょうか。
私は子供の頃から聴覚過敏気味だったのですが、大人になってから育児など様々なストレスで聴覚過敏が表面化して4年が経ちました。
大人になってから聴覚過敏を発症してしまうのは何故なのか。その原因と治療法・対策をまとめました。
聴覚過敏とは
聴覚過敏の定義ははっきりと決まっていませんが、耳に入ってくる様々な環境音。例えば、電車の走行音や誰かの咳払い、赤ちゃんの泣き声など、これらの音に対して精神的、あるいは身体的に苦痛を伴います。
どのような苦痛かと言うと、多くの人が「音が耳や身体に突き刺さる」「頭の中で脳みそごと音が響く」「落ち着かなくなりイライラする」など、精神的や身体的になんらかの不快症状がみられますが、人によって苦手な音が異なります。
私も聴覚過敏を抱えていて、以下の記事でお話したように男性の咳やクシャミ、車のクラクションなど突発的な音などが苦手です。
聴覚過敏は五感の間隔が過敏、あるいは鈍麻といった症状を抱える発達障害の方に多い症状として有名。
これは、脳や耳の機能不全などに原因があると言われています。
例えば、定形発達の人(発達障害ではない人)が環境音がそこまで気にならないというのは、自然と雑音のみボリュームを調整して不要な音を最小限に抑えることができているからです。
しかし発達障害の人はこのボリューム調整機能が故障していることが多いので、音の強弱を調整することが苦手という一つの原因があります。
しかし、このように先天的な原因ではなく大人になってから聴覚過敏を発症する人も居ます。
大人になってから聴覚過敏を発症する原因
これまで平気だったのに大人になってから突然 聴覚過敏を発症するケースは、
- 突発性難聴や急性低温障害型感音難聴・メニエール病など内示性の難聴
- 顔面神経痛
- てんかん
- 片頭痛
- うつ病
- 自律神経失調症
- 疲れやストレスを感じている時
- 生理 など
が原因として挙げられます。
このような病気が原因で聴覚過敏を大人になってから発症した場合は、病気の治療を優先して行います。
特別何かの病気でもないのに聴覚過敏を大人になってから発症することも多く、多くの場合が仕事や人間関係などの慢性的なストレスを抱えているケースや、女性なら生理前後のみに起こるというケースが多い傾向にあります。
大人になってから発症した聴覚過敏は治療できるの?
耳鳴り同様、音響療法とカウンセリングが有効という医師もいます。 耳栓を使用される方も多いようですが、聴覚過敏に耳栓が有効かどうかの研究は、あまりないようです。耳栓にもある特定の周波数を抑えるものがあり、これが有効である可能性はあります。
原因となる病気の治療が優先されますが、後遺症として聴覚過敏だけが残ってしまう場合は、まだ明確な治療法は確立していません。
この場合は、上記のような治療法を耳鼻咽喉科で受けることができます。
ストレスやうつ・発達障害などの聴覚過敏の場合、投薬治療で改善する場合もありますが、個人差が大きいので一概に「必ず改善する」とは言い切れません。
「聴覚過敏の私が耳栓・デジタル耳栓・イヤーマフを比較。最も効果があったアイテムとは」で紹介しているように、イヤーマフや耳栓などの騒音対策グッツを利用することで、聴覚過敏が辛い時を乗り越える方法もあります。
しかしこのグッツは、様々なメーカーから多種多様な商品が販売されているので、自分に合った商品に出会えるかどうかがポイントになります。
まとめ
- 聴覚過敏は先天的なものに限らず、大人になってから発症するケースもある
- 病気が原因の場合や、ストレスなど原因がはっきりしていないことで発症する
- 耳鼻咽喉科や心療内科・精神科で治療を受けることができるが、個人差が大きいので必ず改善するとは限らない
- イヤーマフなど騒音対策グッツで乗り越える

大人になってから聴覚過敏を発症した場合は、病気かストレスを疑おう!